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2022/12/27

イベント

<イベントレポート>「地域課題解決アイデアソンin北海道」を長沼町で開催しました!【北海道】

2022年10月18~21日、地域課題解決を目的とした合宿型イベント「地域課題解決アイデアソンin北海道」が道内5地域(帯広市・富良野市・長沼町・今金町・上川町)で同時開催されました。長沼町プログラムでは、道内外企業・団体などから計4名の方に参加いただき、現在取り組むチームビルディング型プログラムの体験や、地域で核となる施設を視察しながら、「行政主導から商業ベースの民間主導の取組へのシフトに向けた方策」について議論しました。その様子をレポートします!

目次

“シン・長沼ワーケーション” を検証する3泊4日のオリジナルプログラム
● アイデアソンならではの多様性と地域課題解決への展開可能性

“シン・長沼ワーケーション” を検証する3泊4日のオリジナルプログラム

アイデアソンでは、開催地域ごとに地域の魅力を深く知っていただくオリジナルプログラムを作成しました。長沼町では、初日、2日目に長沼町で現在力を入れている体験コンテンツや観光・交流施設を視察いただきました。2日目、3日目には町中心部でコワーキングスペースを運営する事業者や観光事業者、町職員らとの交流機会を設定し、「行政主導から商業ベースの民間主導の取組へのシフトに向けた方策」についてワークショップ形式でディスカッションを行い、解決策の提案を行いました。

▲3泊4日のオリジナルプログラムを作成し、旅行代理店を通じて販売

1日目

東京都、北海道から集まった参加者4名は、町中心部にあるコワーキングスペース「ながぬまホワイトベース」に移動し、町職員らとオリエンテーションに参加しました。はじめにコーディネートを担当する長沼町役場政策推進課の職員から町の概要を説明後、参加者は2チームに分かれて「ペーパータワーゲーム」に取り組みました。

▲ペーパータワーゲームでは、配布された用紙を折ったりしながら、制限時間内でできるだけ高いタワーを作ったチームが勝利

2日目

テレワーク体験と並行して、町内でのワーケーション受入時に核となる体験型コンテンツ、拠点施設を実際に視察しながら、地域の特色について町内事業者らと議論しました。長沼町郊外に位置する「馬追(マオイ)蒸溜所」では、醸造担当者から実際に使用する機材の説明を受け、またワインを醸造する工程を見学するなど、地域ならではのアクティビティを体験しました。

▲2022年5月に新設された馬追(マオイ)蒸溜所では、約15haの広大な敷地を利用してワイン、ウイスキー作りに取り組む

3日目

今年度から新たにワーケーション参加者向けに開発した「NAGANUMA CITY ROGAINING」に参加しました。トレイルランニングの選手・指導者として札幌を拠点に活躍する 反中 祐介 さんがガイドを務め、参加者はあらかじめ設定されたチェックポイントを時間内に巡り、点数を競いました。

▲チェックポイントの位置と点数が記載されたロゲイニングマップをもとに、どの順番で回れば得点が最大化できるか参加者間で議論

午後には、長沼町で設定した地域課題「行政主導から商業ベースの民間主導の取組へのシフトに向けた方策」の解決に向けたワークショップを開催しました。町担当者から今年度取り組むワーケーション×チームビルディング事業の実績や取組課題を報告し、参加者は滞在中に見聞きした内容をもとに、町職員、町内観光関連事業者らと課題解決に向けた意見交換を実施し、参加者からは行政主導から商業ベースの民間主導のワーケーション取組へのシフトに向けた方策」について意見をいただきました。その後、4日目の合同報告会に向けて提案の方向性を次のように取りまとめました。

「コンシェルジュ機能を有償化するにあたり、参加者から対価をいただくに値するコンテンツを磨き上げする必要がある。町内に9つある研究機関、DHCやヤンマーなどの既存の大手企業とのつながりを活かし、「参加企業×立地企業」のコラボレーション促進や企業訪問ツアー造成などを行ってはどうか」
「誘致したいターゲットを整理し、適したコンテンツを情報として発信する必要がある。滞在施設をベースに考えると団体向け大型ホテルの立地は強みであるが、企画部門と企業誘致部門などの関係者間で長沼町全体の方向性も整理すべきでないか」

▲町職員や町内観光事業者らも加わり、参加者は2グループに分かれて「行政主導から民間主導の取組へのシフト方策」について熱く議論

4日目(最終日)

最終日には5地域の各会場をオンラインで接続し、各地域で議論した地域課題と解決の方向性を他地域の参加者に共有し、相互の意見交換を行いました。

アイデアソンならではの多様性と地域課題解決への展開可能性

今回のアイデアソン参加を通じ、参加者から次のような感想をいただきました。

「滞在中に手厚くコーディネートしていただけました。初めて訪問しましたが、視察や意見交換を通じて企業との連携事例が出てきており、高いポテンシャルを感じました。今回は出張でしたが、今度は家族を連れて旅行として訪問したいですね」
「短期間でしたが、自治体や企業でのワーケーション取組について、他の参加者の方と意見交換もできてよかったです」

最後に、企画を担当した長沼町役場政策推進課の 花田 康平 さんから、今回の感想や今後の取組展望などを伺いました。

「観光や地域づくりなどの様々な分野の知見をもつ方と4日間にわたり議論ができ、有意義な時間でした。人口減少や高齢化などに伴い、今回テーマとしたワーケーション以外にも長沼町では解決すべき課題が顕在化しています。こうした私たちだけでは解決することができない課題に対し、共に取り組んでいけるかどうか、まずは1泊2日でも訪問していただきたいですね。」

今回実施したアイデアソン以外にも、北海道庁では、ご希望の内容に応じた道内での実施プランをコーディネートしています。「まずは話を聞いてみたい」「費用感を教えてほしい」など、ワーケーション実施にご関心がある方は、ワンストップ窓口までお気軽にお問い合わせください

地域課題解決型アイデアソン イベントレポート連載

#1 帯広市 | 「十勝・帯広の優位性を活かした “ワーケーション” のあくなき追及」
#2 富良野市 | 「富良野版 “ゼロカーボンシティ” への挑戦」
#3 今金町 | 「『何もないから何でもある』へ—今金町 “ゼロから始める観光振興”」
#4 長沼町 | 「新千歳空港からわずか30分 長沼町が目指す “シン・長沼ワーケーション”」
#5 上川町 | 「観光リゾート地・上川町で実現したい “滞在型観光のカタチ”」